“谷村新司ものまね芸人”が営業後に本人と遭遇「帰ろうとしたら『キミ』って呼び止められて…」ダンシング☆谷村(64)が明かす、故・谷村新司からの“ひやっとする一言”(文春オンライン)
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――長持ちの良さというか、モノを大事にするという姿勢が、やっぱりものまねの方からは伝わってきます。ダンシングさんと言えば、もう一つの柱「GO!ピロミ」も有名です。『クイズ⭐︎タレント名鑑』(TBS系)で目にしたときは衝撃的でした。ダンシング 実は、「GO!ピロミ」は、今おっしゃったTBSの『クイズ⭐︎タレント名鑑』が初お披露目だったんですよ。たしか、あのときは「このそっくりさんは本当に実在する? しない?」みたいな企画で、とにかくものまね芸人が必要だ――ということで、うちの事務所からもオーデイションに連れていったんです。うちは弱小事務所ですから、なんとか1議席でも取りたかった。深夜番組とはいえ、TBSですから、ここで出るか出ないかは、その後の営業を考えると天と地ほどの差がある。
それで、10人くらい所属タレントを連れて行ったんですけど、全部ダメで。僕の「ダンシング☆谷村」もダメで、「これ、やべぇな」って。それで、「もう一つあるんで、やらせてください」って何のアイデアもないのに引き留めたんです。「何やるの?」って言われて、苦肉の策で「郷ひろみやります」と口にしたものの、やり尽くされているし、何すればいいんだと。そもそも、郷さんの歌まねなんてしたことないし。それでヤケクソになって、「GOLDFINGER '99」のイントロに合わせて、後ろ姿でひたすらジャケットをはだけさせるという動きをしたんです。歌ったら似てないことがバレるから、ずっと後ろ向いて、延々と音に合わせながらジャケットをバタバタとはだけさせるだけ。そしたら、「ちょっとそれ……面白いよ」って合格になった(笑)。
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――いろんな意味の「無茶しないで」(笑)。ダンシング 鮮明に覚えています。お会いできたのは、この一度きり。ニアミスはあったんですよ。ある人から電話があって、谷村新司さんの息子さんが結婚されるので、その二次会でダンシング☆谷村として歌を歌ってくれないかと。聞くと、息子さんが「ダンシングさん、来てくれないかな」ということらしくて。光栄じゃないですか。 もちろん快諾して参加させていただいたのですが、披露宴では本物のアリスが生演奏したっていうんです。「俺も見てみたかったな〜」なんて思いながら二次会のために準備をして、袖で出番を待っていると、司会の方が「それでは皆様! 先ほど谷村新司さん、お父さまが披露宴で歌われましたが、『歌い足りない』ということで、こちらの二次会でもう1曲歌うことになりました!」って言うんです。ホントに心の底から「やめてくれよ!」って思いました。すっげぇ盛り上がってるんですよ、会場。その地鳴りみたいな歓声を聞いて、スベるかウケるか死ぬかのどれかだなと思って。――(笑)。結果、盛り上がったんですか?
ダンシング みなさんのおかげでめっちゃ盛り上がりました。感謝しかないです。こんなふざけたものまねをしているのに、ご縁というか本当にありがたいなって思います。
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ダンシング だけど、1人分のギャラで2人分のステージをこなすわけだから、営業としては強いし、オファーされやすいんですよ。まぁ、邪道であることは認めます(笑)。どういうわけか、GO!ピロミ人気ってまだ健在で、今年9月に行われた渋谷区の「令和8年度渋谷区敬老大会」の第2部演芸に出演することになっちゃいまして。会場は、LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)。なぜか「GO!ピロミでお願いします」とオファーがありまして。共演者に小林幸子さんがいるんですけど、GO!ピロミのせいで小林さんまでそっくりさんだと思われちゃったみたいで。ポスターを見るとわかると思うんですけど、この並びだと僕のせいで小林さんにまで副作用が……それがとても申し訳ないんですよね。
――たしかに、「小林幸子」ではなく「小林辛子」の間違いではと空目しそうです(笑)。郷さんには、会われたことはあるのですか?ダンシング 2021年に『有田Pおもてなす』(NHK総合)という番組で、郷さんが「そういえば僕のものまねがいるみたいだけど、見たことないから見てみたい」という企画でお会いしました。「我こそは郷ひろみだ」みたいな正統派がたくさん登場する中で、どういうわけかGO!ピロミも呼ばれまして。あまりに不安だったから、「俺、大丈夫ですか、本当に?」って聞いたら、NHKの人が「いや、わかりません。本人は知らないんで」って。「何かあったら本当にお願いしますよ」って頼み込みましたよ。
収録が始まって、一人ずつ郷さんのそっくりさんが登場すると、郷さんも「おー、似てる、似てる」って喜んでいるんです。この状況下でGO!ピロミが飛び出したら、シャレになんねぇんじゃないかって。清水の舞台から飛び降りたつもりで、必死に可動域全開でジャケットをはだけさせて踊りました。延々とやって振り返って郷さんを見たら、手を叩いて笑ってくれていて。ひと言、「僕、そんなことしないよ」って。うれしかったなぁ。「そんなことしないよ」とか「似てないよ」っていうのが、我々にとっては誉れなんです。こういう芸ですから、無言が一番怖いんですよね(笑)。