NY市場サマリー(21日)ドル上昇、利回り低下 株大幅下落
<為替> ドルが幅広い通貨に対し上昇。週末を控え値固めの動きが出た。また、来週発表される米個人消費支出(PCE)が注目される。
金利先物市場では、年内の利下げ幅予想が44ベーシスポイント(bp)と、20日の38bpから上昇。LSEGによると、米連邦準備理事会(FRB)が今後数カ月は金利を据え置くものの、9月もしくは10月に利下げを実施すると見込まれている。
終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.2%高の106.59。しかし、このところの売りに押され、月初からは1.7%値下がりしている。
ユーロ/ドルは0.4%安の1.0461ドルと、1日としては今月初旬以来の大幅な下げとなる見通し。
23日投開票のドイツ総選挙の行方も注目される。
ドルは豪ドル、ニュージーランドドル、カナダドルなどの資源国通貨に対しても上昇した。
一方、ドル/円は0.4%安の149.02円。一時11週間ぶりの安値となる148.933円を付ける場面もあった。
ドル/円は週足でも2.2%安と、過去6週間のうち5週間下落している。円は2月に入ってから対ドルで約3.9%上昇している。
NY外為市場:
<債券> 指標となる10年米国債利回りが2週間ぶりの低水準を付けた。複数の経済指標が経済成長の鈍化を示唆したことを受け、米連邦準備理事会(FRB)による今年2回の利下げ観測が強まった。
輸入関税と連邦政府支出の大幅削減に対する懸念が高まる中、米国の企業活動は2月にほぼ停滞した。
10年債利回りは8.3ベーシスポイント(bp)低下の4.416%。一時は2月5日以来の低水準となる4.406%を付けた。
2年債利回りは7.6bp低下し4.19%と、2月6日以来の低水準となった。
2年債と10年債の利回り格差は約1bp縮小し、22.2bpとなった。
フェデラルファンド(FF)金利市場は、年末までに48bpの利下げを織り込んでいる。これは、序盤の約42bpから拡大し、FRBが今年2回の25bp利下げを行うとの期待が高まっていることを示している。
この発言を受け、序盤の市場で米国債利回りは日本国債利回りにつられて低下した。
米金融・債券市場:
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.64対1の比率で上回った。ナスダックでも3.04対1で値下がり銘柄数が上回った。
米取引所の合算出来高は170億6000万株。直近20営業日の平均は153億株。
米国株式市場:
<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、利益確定の売りが優勢となり、反落した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比2.90ドル(0.10%)安の1オンス=2953.20ドル。週間では1. 81%高。
NY貴金属:
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、供給混乱への警戒感が一部でくすぶる中を対ユーロでのドル高などを背景に、下落した。この日から新たに中心限月となった米国産標準油種WTIの中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比2.08ドル(2.87%)安の1バレル=70.40ドル と、中心限月の清算値ベースで昨年12月下旬以来約2カ月ぶりの安値水準。5月物は2. 07ドル安の70.22ドル。
NYMEXエネルギー:
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