「いらんかも……」と思っても消えんのはワケがある! それでもハズせない“こだわりクルマ装備”5選
クルマにはさまざまな付加機能が装備されているが、なかには「果たしてコレは本当に必要なのか?」と考えてしまう装備も少なくない。そこで今回は必要性が疑問視されているのにもかかわらず、根強く生き残っている装備を見ていきたい。
文/長谷川 敦、写真/トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、写真AC
【画像ギャラリー】やっぱりあったほうがいいかも? 消えない装備って?(14枚)●ナビレスディスプレイオーディオ
トヨタ ノアのナビレスディスプレイオーディオ。接続したスマホの画面を運転席のディスプレイに表示させることができ、ナビなどの機能も使用可能になる
多くのクルマにカーナビが装備されるようになって久しいが、実はこのカーナビにも問題はある。
それは、ある程度の期間がたったらマップのデータを更新する必要があることや、TVチューナー付きの場合にNHKの受信料徴収対象になってしまうことなど。
そこで注目されているのが、ナビ&TVチューナー機能を廃したナビレスディスプレイオーディオだ。
このシステムにはナビ機能がなく、スマートフォンやタブレット端末と連携させることによってナビゲーションとして活用できる。
スマホのナビならば自動的に更新されるし、更新の際に料金が発生することもほとんどない。
もちろん、従来のカーナビに比べると電波やGPS信号の受信状況に左右されやすいという難点はあるが、ローコストは魅力的。
ただし、スマホのデータ通信量が気になるケースも考えられる。
つまり、従来のカーナビとナビレスディスプレイオーディオ双方に利点と難点があり、しばらくの間は両者が共存していくことになりそうだ。
●ヘッドアップディスプレイ
走行中のフロントガラスに、スピードやナビのルートなどを投影するシステムがヘッドアップディスプレイ。
スピードを確認する際にも視線を移動させる必要がなく、運転の負担を減らすことができるのがヘッドアップディスプレイ最大のメリットだ。
さらにドライバー自身が必要とする情報を選択して表示させれば、十分な情報を得つつ、より運転に集中できるという利点もある。
そしてなにより、ウィンドウに情報が表示される未来的な感覚にも魅力がある。
そんなヘッドアップディスプレイは多数の車種にオプション設定されていて、社外品の後付けタイプも存在する。
デメリットは装着に伴うコストアップを招いてしまうことと、人によってはウィンドウへの表示がかえって気になってしまうということ。
このあたりは実際に使用してみないと確認できないのも難点のひとつといえる。
●シーケンシャルターンランプ
曲がろうとしている対向車や前走車のウインカーが、通常の点滅ではなく、複数のランプが車体内側から外に向かって流れるように点滅するのを見たことはないだろうか?
これがシーケンシャルターンランプ、あるいはシーケンシャルウインカーなどと呼ばれるタイプのウインカーだ。
2014年10月の法改正によって使用可能になったシーケンシャルターンランプは、複数のLEDを組み合わせて流れるように点滅させるもので、高級な車種から採用例が増えている。
シーケンシャルターンランプの魅力は見た目の派手さにあるが、人によって派手すぎに感じるケースもある。
また、シンプルなウインカーよりもランプの数が増え、コスト高を招くことに加えて故障した際の修理費がかさむという難点もある。
●ワンタッチウインカー
通常のウインカー操作は、レバーを行きたい方向に倒して行う。
しかし、ワンタッチウインカーと呼ばれる機構では、軽くレバーに触れるだけで3回、または5回の点滅が行われてその後は自動的にストップする。
ウインカーレバーを戻す必要のないワンタッチウインカーは、特に車線変更でのウインカー操作における利便性が高く、ウインカーを点滅させたままずっと直進してしまうといったミスを防ぐことができる。
ただし、3~5回の点滅では短すぎるという声があるのも事実。
道路交通法に定められた手順では、右左折や転回を行う30m手前、車線変更の場合は実際に車線を変える3秒前からウインカーを点滅させて周囲に知らせなければいけない。
だが、ウインカーの点滅が3回で終了してしまうと、これらの動作が完了しない前にウインカーが消えるケースもあり、そうなると再びワンタッチウインカーを操作する必要がある。
加えて、簡単な操作で点滅するワンタッチウインカーは、誤操作しやすいということにもつながる。
また、誤ってウインカーを作動させてしまった場合にすぐにキャンセルできないのもワンタッチウインカーの弱点になる。
こうした理由から、ワンタッチウインカーをキャンセルできる車種もある。