イラン戦闘激化…日本は自衛隊派遣「嫌だ」と言える?国際政治学者が私見「高市総理は日米首脳会談に行かない方が…」(ABEMA TIMES)
3月19日に予定されている日米首脳会談を前に、日本政府の対応に注目が集まっている。国際政治学者の舛添要一氏は、在日米軍の動きや国際社会の反応を踏まえ、日本の立場の難しさを指摘する。 【映像】イラン攻撃に対する各国首脳の発言(画像まとめ) 舛添氏は「高市氏は非常に困ると思う。今の動きを言うと、在日米軍が動き始めている。具体的に言うと佐世保を母港とする揚陸強襲艦トリポリというのがもう出ていった。そしてキャンプ・ハンセン、沖縄にいる海兵隊5000人が向かっている」と、すでに在日米軍が動き始めていると説明する。 この動きが意味するところについて「揚陸強襲艦トリポリというのはF-35の戦闘機を乗せている。海兵隊の5000人はこれをサポートするためにもう出て行っている。1、2週間かかる。つまり1、2週間経っても終わらないということを前提に、在日米軍がすでに動いているということ。F-35の部隊が行って、さらに空爆をやるということなので、非常に危険な状況だ」と続けた。 さらに「そんな中で一番の問題は、西側の首脳、フランスのマクロン大統領もイギリスのスターマー首相もイタリアのメローニ首相も『こんなものは国際法違反だ』と批判している」と指摘。 「批判した上で、しかしながらフランスもイギリスも自分の権益を守るために、航空母艦を派遣するということを言う。『国際法違反』と何も言っていないのは高市氏だけ。スペインの首相なんかもものすごい批判をしたので、『貿易を取りやめる』とトランプに怒られたぐらいだ」(舛添氏、以下同) 日米首脳会談について「基本的には『国際法違反ですよ』と言わないと駄目なのだが、19日から4日間首脳会談をやるので『法的評価は差し控える』と言っているわけだ。恐らく行けば『自衛隊を派遣しろ』と言われると思う。もうすでに日本、中国、イギリス、韓国と名前を挙げて日本が入っていて『艦船を派遣しろ』と言われている。じゃあ、どう答えるんですか?」と懸念点を挙げた。 「戦争が終わったあとに機雷の除去のために掃海艇を派遣するのはいい。だけど派遣する法的根拠はなにか?ない。これは重要影響事態ですかと。例の存立危機事態ですかと。だって別に存立危機になってない、石油が止まったって備蓄があるわけだから。じゃあ何を理由に船を出すか」 その上で「『船を出せ』って言われた時に『嫌です』と言えるかどうか。ただトランプ氏にニコニコしてもらうために行くのだとしたら『船を出せ』と言われると思う。恐らくアメリカの国務省の役人も国交省の役人も『トランプさん、そういうことは高市さんは言っても答えられないから、言わないでくださいよ』と言って、普通の大統領だったら言わないけど、トランプ氏はそんなの関係なく言っちゃう可能性がある。だから高市氏は今回、行かないほうがいいと思うぐらいに非常に危惧している」と語った。 また、日本はこれまでイランと比較的良好な関係を保ってきたとして「西側の中で一番イランと通じてきたのが日本。だから第一次トランプ政権の時にトランプ氏に頼まれて、安倍(晋三)元総理がイランに行って仲介して、殺されたハメネイ師と安倍氏が首脳会談をやっている。だから今回も『じゃあ今度は私が行って仲介します』ぐらいのことを言わないと。『自分は安倍さんの子分だ』『安倍さんの真似をしているんだ』と言うなら、仲介しないといけないのに全く何もやっていないのが問題だ」との見方を示した。 「ヨーロッパの首脳と同じレベルまではやってほしい。ヨーロッパが今カンカンになって怒っているのは、石油の値段が上がっている。そうしたらトランプ氏はアメリカのことしか考えていないから、アメリカのガソリンの値段さえ下げればいいと。日本やフランスなんか知ったことあるかということなので」と、その背景にエネルギー問題があると指摘。 「じゃあどうするか。石油が足りないんだろ?じゃあロシアの石油を輸出制限加えていたけど、『もうやめた』と言った。『プーチンさんどんどん売っちゃっていいよ』と。そうしたら世界中で石油が増えて、ガソリンの値段下がるからと言っているので。ウクライナ戦争で制裁を加えていて、自分がおっ始めたイランの戦争でアメリカの石油の値段が下がったからって、プーチンさんどんどん石油売れって『何を考えているんだこいつは』とカンカンに怒っている。それが普通のG7の指導者の立場だ。そこで全く無言なのは『何だこの首相は』と思う」続けた。 また、「高市氏にしてみたら『トランプさんと仲良くやることが日本を守っているのよ』ということだと思う」と述べた さらに、「1、2週間かかるのに佐世保とか沖縄から兵隊を送っているというのは、月末までに終わらないで長引くという予想だ」と戦争の長期化についても懸念を示した。 停戦の可能性については「今イランは停戦をやりたいということで、フランスとかイタリアと話して『アメリカと停戦交渉したい』と言っているが、トランプ政権が断わっている。これもどうするのか。停戦交渉すればいいが」と言及すると「どういう形であれ早くやめたほうがいいから。早くやめないとトランプ氏だって中間選挙で共和党が負ける。こんなことをやっていたら。彼もどこかで上手い終わり方をしたいのだと思う」と、思惑を推察した。 (『ABEMA的ニュースショー』より)
ABEMA TIMES編集部