【●虎将トーク】阪神・藤川監督、欠場佐藤輝に「出ろとは言えないですから」ビーズリーは「いきなり変わる」
(セ・リーグ、阪神3ー5ヤクルト、2回戦、ヤクルト2勝、9日、甲子園)阪神が3ー0から守備の乱れで逆転負けを喫して首位から陥落した。六回無死二、三塁でジェレミー・ビーズリー投手(29)の後を継いだ育成D1位・工藤泰成投手(23)=四国IL徳島=が2つの暴投で2点を献上。3番手及川雅貴投手(23)が同点二塁打を浴び、1死二、三塁かでゴロを処理した大山悠輔内野手(30)の本塁悪送球でさらに2点を失った。工藤はプロ初黒星。4番大山悠輔内野手(30)、5番前川右京外野手(21)、初の「スタメン三塁」木浪聖也内野手(30)が6番に入った打線は二回に3点を奪ったが、その後は無得点。体調不良の佐藤輝明内野手(26)は連日のスタメン落ちで出番はなかった。チームは球団ワーストのホーム開幕5戦未勝利で勝率5割に戻った。藤川球児監督(44)の主な一問一答は以下の通り(成績=5勝5敗1分、観衆=4万2580人)。
ーー工藤は力みが出た
「その前にビーズリーがちょっと、やっぱりいきなり変わるので。毎回毎回、5イニングで降ろすことは、春先からは、なかなかできないしね。なので、こっちもそこはある程度なところは行かせているんだけどね。工藤に関しては成功体験も必要になるし、作っていくという意味では行かなければいけないところだからね」
ーービーズリーは前回登板も含めて六回が一つの難所
「打順的にもあそこだったんですけど、三振を2つも取っているバッター(先頭で西川に四球)で、あそこをしのがなければ、そこは先発投手としての役割ですからね。それはもう、そういう役割があるということは昔から変わっていないところですからね」
ーー工藤は、このような経験を早めにできたことが今後には大きいか
「それはもちろんですね。まだまだ4月ですから。そういうところを経験しながら強くなっていくのが選手だし、もう本当に、どんな選手も失敗を重ねながら強くなっていく。最後まであと2点で粘っていたのでね、なんとか跳ね返したい、というところはありましたけどね。また明日に向けてやっていく、というところですね」
ーー六回の大山の守備について
「まあ、そういう時もあるしね。けれども、また明日、何とかしっかりといいゲームをしたいですね」
ーー打線を組み替えた中で序盤はいい形が出た
「まあ、そうですね。なかなか佐藤もいないというところで、みんなも『自分たちで』というところではあると思うんだけど、そのあと、なかなかつながりが出なかった。もう一本、というところで最後、押し切れなかったので。確かにあの六回がヤマ場でしたけどね」
ーー2試合連続スタメン外だった佐藤輝は長引きそうか
「本人のコンディションですからね。本人がいける状態になれば、というところですけど、そこはもう、『出ろ』とはなかなか言えないですからね。本人も責任があることを分かっていますからね。自分が責任のある役割だということは分かっておますけど、それにしても、ほかの選手も、自分たちでやるという思いがありますから」
ーー佐藤輝の代わりに三塁に入った木浪、遊撃に入った小幡もいいプレーを見せた
「そうですね、小幡はすごくいい動きをしていましたね。そういうふうにして、またチームを少しずつ強くしていかなければいけないですね」
ーー24年連続勝利のヤクルト・石川は
「粘り強さは見習うべきところが、たくさんあると思いますね。苦しい状況にもかかわらず粘り強く投げ切ろうとするのは、これだけ長くできている証だな、と思いますし。ウチの選手も、12球団の選手が、また勉強になるんじゃないですかね。打席においてもね」