参議院選挙:比例選の終盤情勢、自民への逆風強まる…立民・国民・参政が野党第1党の座争う【参院選2025】 : 読売新聞
読売新聞社が実施した参院選の終盤情勢調査によると、比例選(改選定数50)でも自民党への逆風は序盤からさらに強まり、前回選2022年の18議席と比べて大幅に減らす可能性が高まっている。国民民主、参政両党は勢いを増し、前回選並みの立憲民主党と、比例選での野党第1党の座を争う展開となっている。
【表】参院選比例選の予想獲得議席自民は9~14議席が見込まれ、序盤より勢いを失っている。過去最低だった10年の12議席を下回る可能性がある。消費税を投票先の判断材料に「する」と答えた人からの支持は1割弱にとどまり、参政、立民、国民民主より低かった。
公明党は伸び悩んでおり、前回選の6議席に届くか微妙な情勢だ。選挙区選と比例選による選挙制度になった1983年以降、過去最低となる5議席に落ち込む可能性があり、比例選でも苦戦している状況が浮き彫りとなった。
参院選2025 比例選の終盤情勢立民は序盤から横ばいの6~8議席で、前回選(7議席)と同程度になりそうだ。無党派層からの支持は1割弱で他党を上回るが、1割強にとどまる内閣不支持層の取り込みが課題で、参政に届いていない。
国民民主は前回選の3議席から倍増させる勢いで、さらなる上積みも視野に入れる。若年層からの支持が最も多く、18~39歳の約2割から支持を集めている。
前回選で1議席だった参政は4~10議席を得る勢いで、野党で最多の議席を得る可能性もある。40~59歳の支持ではトップに躍り出た。
れいわ新選組と日本維新の会は2~4議席の見込み。日本保守党は序盤よりも支持が広がり、1~4議席が見込まれる。共産党は2~3議席を確保しそうだが、伸び悩んでいる。社民党は1議席の確保が視野に入る。
諸派ではNHK党とチームみらいが1議席を獲得する可能性がある。
調査の方法
7月12~15日、電話とインターネットによる調査を実施し、計13万9275人の回答を得た。
電話調査は調査員による調査と自動音声による調査を行い、それぞれ2018人、5万1388人が回答した。
インターネット調査は、LINEヤフー社と協力して実施。「Yahoo!JAPAN」のIDを持つユーザーと「Yahoo!ニュース」のLINE公式アカウントの登録者から対象者を抽出して協力を依頼し、8万5869人が回答した。
自動音声の電話調査は日本経済新聞社と協力して実施し、データのみ同社と共有した。集計、分析、記事作成は独自に行った。
議席予測方法
選挙区選は、過去の選挙での調査結果と実際の得票率との関係から予測式を作成し、今回の調査で得た各候補者の数値を当てはめた。
比例選は、選挙区選と同様に過去の選挙での調査結果と実際の選挙結果の関係などから予測式を作成し、予測得票数を算出。ドント方式で各政党の獲得予測議席を計算した。
これらに全国の総支局などの取材情報を加味して総合的に判断した。