イカ漁師「誰がとったんだ」漁獲可能量超過で休漁に困惑 飲食店でも「営業止まる」不安の声 函館市
水揚げが好調のなか異例の措置です。
小型イカ釣り漁船のスルメイカ漁が水産庁が管理する漁獲枠を超え、10月22日から当面の休漁が決まりました。
漁業や観光関連の事業者からは不安の声が聞かれました。
(東海林記者)「道内のイカ漁がきょうから休漁となり、函館の港には漁業関係者の姿はなく静まり返っています」
関係者によりますと、2025年の小型イカ釣り漁船のスルメイカ漁獲量は、10月に全国で5800トンを超え、水産庁が管理する漁獲可能量4900トンを超過しました。
青森県や岩手県ではすでに休漁措置が取られていて、「北海道いか釣漁業協会」も22日から当面の休漁を決めました。
(漁業関係者)「誰がとったんだ。教えてや。なんで俺たちが割を食わなきゃいけないんだ」
困惑するのがイカ漁を生業とする漁師です。
函館の漁業関係者は午後、緊急の会合が開き、今後の対応を協議しました。
(函館市漁業協同組合 瀧川久市代表理事組合長)「漁師だけではなくて関わっている人たち・売る人・運ぶ人・燃料屋さん、全部の経済に影響している。国も配慮して足りなかったら増枠してくれないと日本中から漁師はいなくなってしまう。新鮮なものを食べられなくなる」
観光名所の函館朝市です。
新鮮なイカを提供する飲食店でも不安の声が聞かれました。
(元祖活いか釣堀 小野寺透さん)「ここが営業止まっちゃうってことですからね。イカがないということは。これがピタッと止まったらもう関係者は大変です」
これまで不漁が続いていたスルメイカ漁。
突然の休漁措置でイカのマチ・函館に困惑が広がっています。