【春節】“東京銭洗い弁天”で洗っていたのは中国のお札 北海道では「クリスマスツリーの木」で迷惑駐車も タイでは“踊りまくるパンダ”で観光客を誘致
残すところあと1日となった中国の大型連休「春節」。
この週末も日本各地に中国人観光客が押し寄せていました。
東京・日本橋にできた春節客の長蛇の列。
沿道に沿って並んでいますが、なかなか終わりが見えてきません。
約70メートルに及んだ行列の先にあったのは、最強の金運スポット呼ばれる小網神社です。
水でお金を洗い清めて財布に入れると金運アップのご利益があることから、“東京銭洗い弁天”と呼ばれていますが、観光客が洗っていたのは台湾の紙幣。
中国人観光客からは「お金持ちになりたい」「日本でお金を稼ぐ。もうける。(お金が)欲しい」といった声が聞かれました。
さらに、どうしても金運にあやかりたい人が洗っていたのは、お金だけではなく銀行のカード。
銀行のカードを洗った観光客は「絶対にお金持ちになるわけではないので、一生懸命頑張って仕事が順調にいけるように。SNSで調べてみると、ここが一番有名な所なので来た」と話しました。
中国のSNSで大きな話題になっているこの神社。
お札を洗う様子から、“合法的なマネーロンダリング”とSNSに投稿するのがはやっているといいます。
節分だった2日、春節客の姿は浅草にも。
浅草寺で行われた豆まきにはDJポリスが出動。
「福豆は立ったまま譲り合ってお受けください」と注意を呼びかけました。
歓声を上げて豆まきを楽しむ外国からの観光客。
中国人観光客からは「ずっと(豆が)取れない。でもこれは友達からもらった。さっき(豆を)2つもらったおばあちゃんに『1つもらっていい?』と聞いたら『ダメ』と言われました」といった声が聞かれました。
一方、遠く離れた北海道・美瑛町では、迷惑行為が相次いでいました。
多くの外国人観光客でにぎわう人気の撮影スポット、クリスマスツリーの木。
その周辺では、路上駐車による渋滞が後を絶たないため、警察は春節と重なる1月30日から2月21日まで付近を駐車禁止にしました。
しかし、1日、この場所を地元の男性が訪れると、標識が立つ駐車禁止エリアには車は1台も止まっていません。
しかし、禁止エリアを一歩出ると迷惑駐車であふれていたのです。
さらに、道路には多くの観光客がはみ出し、危険な撮影が横行していました。
地元住民は「日本人はほぼいなかった。堂々と路上駐車して(撮影スポットを)歩いてまわっている。迷惑という感じ」と話しました。
春節の旅先として人気の日本。
これに対し、ほほ笑みの国タイでは、中国人を迎え入れるための作戦が実施されていました。
踊りまくるパンダの着ぐるみ。
これは首都バンコクにあるショッピングモールが行った春節を祝うイベント。
今、タイは中国人観光客の誘致に躍起になっています。
中国の調査会社によると、2025年1月中旬の中国人観光客のタイへの旅行予約数は、前の週と比べて約15%減少しました。
その原因とされるのが、中国人俳優の失踪事件。
タイ入国後に拉致され、ミャンマーの詐欺拠点に監禁されました。
パンダ作戦は、そんなタイの風評被害を拭い去るために行ったのでしょうか。
タイ在住の日本人は、2025年の中国人観光客の少なさを感じていて、「ことしは確実に中国人観光客がすごく減っている。ものすごい数のパンダが登場して、中国人だけでなくタイ在住者もみんな見に行っていた。タイとしては中国人観光客に来てほしい」と話しました。