独、来年の徴兵制復活を検討も 応募者不足の場合=国防相

 ドイツのピストリウス国防相(写真)は25日付のドイツ紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングのインタビュー記事で、国防軍の兵員応募者数が不十分な場合、早ければ来年1月1日付で徴兵制を復活させることに向けて検討に着手する可能性があるとの意向を表明した。5月16日、ローマで撮影(2025年 ロイター/Eloisa Lopez)

[フランクフルト 24日 ロイター] - ドイツのピストリウス国防相は25日付のドイツ紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングのインタビュー記事で、国防軍の兵員応募者数が不十分な場合、早ければ来年1月1日付で徴兵制を復活させることに向けて検討に着手する可能性があるとの意向を表明した。

 徴兵制は2011年に廃止されていた。同紙は日曜紙だが、発売は1日前倒しの土曜日24日だった。

 ロシア軍が2022年にウクライナに侵攻した後、ドイツは軍事力強化に舵を切った。北大西洋条約機構(NATO)加盟国の責務として今後数年間で10万人の増強が必要としているが、兵員応募者を十分に集められそうにない。

 ピストリウス氏は「現行制度では兵員補充は募集制に基づいている。必要兵員枠の拡大に応じて応募者数を確保できない場合、(兵員登録の)義務化を決定するかもしれない」と述べた。その場合、徴兵制復活の新法は最速で26年1月1日付施行の可能性があるとの見解も表明した。

 ピストリウス氏は社会民主党(SPD)に所属するが、連立内閣のメルツ首相が率いる保守連合のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は既に国防費を増額しており、徴兵制復活に前向きな姿勢を表明している。

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