ゼレンスキー氏「米国は行動で対応を」、エネ施設攻撃巡り
ウクライナ軍は27日、ウクライナがロシアのエネルギー施設をドローン(小型無人機)で攻撃したとするロシアの主張を否定した。写真は19日、クルスク州クルチャトフからみたクルスク原子力発電所。(2025年 ロイター/Shamil Zhumatov)
[キーウ 27日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、訪問中のパリで、ロシアの砲撃がウクライナ南部ヘルソン州のエネルギー施設に損害を与えたと明らかにした。その上で「米国は行動で対応すべきだと確信している」と表明した。
エネルギー施設を巡っては、米ホワイトハウスが25日、ロシア・ウクライナ双方の施設に対する攻撃停止の実現に向けた措置を取ることで一致したと発表したばかり。 もっと見る
これより先、ロシアはウクライナ軍が27日、ロシア西部のクルスク州とブリャンスク州のほか、ロシアが占領しているクリミアにあるエネルギー施設をドローン(小型無人機)で攻撃したと主張。
ウクライナ軍はこの主張を否定した上で、「(ロシア)軍はウクライナに対する根拠のない非難を続け、戦争を長引かせるために偽情報を流し続けている」と、通信アプリ「テレグラム」に投稿した。
ゼレンスキー氏は誰が何を監視しているのか不明だと指摘した上で、「われわれは全ての(証拠)を準備し、米国に提出する」とし、違反行為に対応するとしている米国の対応が待たれると述べた。
ウクライナとロシアは、米国が仲介したエネルギー施設に対する攻撃を一時的に停止する合意に従っていないと相互に非難を繰り広げている。ロシアは合意に従い、3月18日以降はエネルギー施設への攻撃を停止していると主張しているが、ウクライナはそれ以降もロシアが複数のウクライナのエネルギー施設を攻撃したと指摘している。 もっと見る
ウクライナ当局によると、南部ヘルソン州の州都ヘルソンで27日、公共交通機関の駅がロシア軍による大規模な砲撃を受け、少なくとも2人が死亡。鉄道インフラが損傷したほか、電力供給が一部遮断された。
ロシア軍はヘルソン州の一部を占領。同州は頻繁にロシア軍による攻撃を受けている。
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