「ドンドンしている」子ども40人がいる保育園にクマ出没 緊迫の瞬間
「ちょっと待って。ガラス割ってくるからやめたほうがいい」 「ドンドンしている。やばい」 「危ない、危ない」 「園長先生早く入ってきて。ダメ、ダメ」 保育園で緊迫の事態。 「ドンドンしている。やばい」 突然、ドアの前に現れたのは、クマです。ガラス扉のにおいをかぎながら前足でたたいています。 岩手県花巻市の保育園。14日午後2時ごろ、園内にはおよそ40人の園児たちが。成獣とみられるクマは、向きを変え裏口のほうへ。 「危ない、危ない」 「園長先生早く入ってきて。ダメダメ」 防犯カメラを確認すると、道路を歩いてきたクマが保育園の裏口から敷地に侵入する姿が映っていました。 クマは園内を5分ほどうろついたといいます。幸い、けが人はいませんでした。 笹間保育園 寺林拓也園長 「幸い昼寝の時間で子どもたちが園庭で遊んでいなかったので、そういう意味では大きな被害がなくてよかった」 その後、クマは保育園の外へ。近くの住宅の敷地内に侵入する姿が目撃されています。 仙台市では、15日朝、全国初となる「緊急銃猟」が行われました。 近隣住民 「ドーンとすぐそばで聞こえた。バーンと一発だけ」 住宅地に近い雑木林でクマが目撃されたのを受け、仙台市は、住民に危険が及ぶ可能性があるとして、午前6時前に猟銃で発砲。クマ1頭を駆除したということです。
今“人を恐れないクマ”の出没が各地で急増。 北海道砂川市。住宅地近くの田んぼを、ヒグマが悠々と歩いています。 北海道猟友会 砂川支部 池上治男支部長 「かなりこの辺りを自分の縄張りとして普段から歩いていたような感じ。(クマは)何の危険も感じていないということ。人を恐れる必要もない状態の個体は、学習した状況で今回の行動に出ているのだろう」 15日、番組の取材班は、ヒグマの生息地である世界自然遺産の知床半島へ。野生動物を観察できるスポットとして知られ、多くの観光客が訪れます。 秋が深まり紅葉も色づくなか、高台から見下ろした斜面にヒグマが現れます。 親子とみられるヒグマが川を歩いています。産卵のため川を遡上(そじょう)してくるサケを狙っているようです。 観光客 「いる?」 「あそこの川の中」 「写るかな?写る?写真に」 安全な場所から観光客が野生のヒグマを撮影。ただ、なかには親子のヒグマに接近して観察する人も。 すると突然、巨体を揺らして走り出します。 ヒグマ対策を行う「知床財団」はパトロールを行い、クマとの距離が近い観光客に注意を促しています。 ハンター 「クマがそこにいて、つきまとう人がいる」 橋の下には大きなヒグマが。そこへ望遠レンズのカメラを持った男性たちが、ハンターが注意したにも関わらずヒグマに近づきます。 この知床国立公園内では、ヒグマとの距離が50メートル未満だと「つきまとい」となり、規制の対象になります。 知床財団 玉置創司事務局長 「距離は超えているはず。指示しても聞かない」 この後、公園を管理する環境省の職員が注意したといいます。 玉置事務局長 「ヒグマの出没を期待して特定の場所にとどまったり待ち伏せする行為は『つきまとい』にあたるので、ヒグマのことを考えた施策だが、なかなか理解されない状況」 環境省は、対策として監視カメラや看板を設置。被害が出ないよう、観光客のマナー向上を訴えています。
テレビ朝日